そうめんは"静かに”茹でる

 

そうめんは"静かに”茹でる

最後にそうめんの茹で方のポイントをご紹介します。

蒸し暑い夏の定番そうめん

食欲がない場合など喉越しがよくスルスルと胃袋に収まるね

まず、最初のポイントは「多めのお湯を準備すること」。そうめんには20%ほどの塩分が含まれているのですが、たっぷりの湯で加熱することで希釈します。

そうめんは必ず沸騰したところに入れましょう。麺の美味しさの要素は大きく2つ。「グルテン」と「デンプン」です。グルテンは手延そうめんを選ぶとして、なるべく茹でる湯にデンプンを溶出させないことがポイント。高い温度で加熱することでデンプンが効率的に糊化(火が通る)し、溶出量が減ります。ただし、そのままにしておくと吹きこぼれるので、ざっくりとかき混ぜたら火を弱火に落とします。

この時、できるだけ麺が踊らないように静かに煮ることがポイントです。火が強いと麺同士がこすれあって、やはりデンプンが溶出してしまいます。これくらいの量を茹でる場合、僕は火を止めてしまいます。こちらのそうめんの茹で時間は2分。そのぐらいの時間であれば蓋をしておけば温度はそう下がらず、静かに茹で上がります。

ザルにあげて流水で洗います。この時、表面の油脂分を洗い流すために「ゴシゴシ洗う」というのがセオリーで、僕も以前はそう書いていましたが、どうやらそれは間違いだったようです。乱暴に洗うと麺の表面が傷つき、やはりデンプンが溶出してしまいます。しっかりとしかし、やさしく洗いましょう。

食べる際はめんつゆと薬味を添えます。

めんつゆは市販品でもいいのですが、その場合は濃縮タイプではなく、ストレートタイプがオススメです。希釈することを前提にした濃縮タイプよりもストレートタイプの方が出汁の風味が強い傾向があるからです。

もっとも僕自身は市販のめんつゆを使うことはありません。ストレートタイプのめんつゆは開封後の賞味期限が冷蔵保存で3日ほど、という弱点があります。2倍濃縮タイプの場合は1週間〜2週間ほど、3倍濃縮タイプでも3週間とされ、時間の経過とともに味も落ちていくからです。

めんつゆは簡単に作れます(作り方はこちらのnoteの記事を参照してください)。食べる分だけ作って、食べ切るのが基本で、できたてのめんつゆにはやはり市販品にはない香りがあります。

そうめんは淡白な味なので、そのままだと食べ飽きてしまいます。そこで活躍するのが薬味です。生姜おろし、大葉、みょうが、大根おろし、かいわれ大根などが定番ですが、七味唐辛子や粉山椒、わさびなどもあいます。鶏の挽き肉をめんつゆで煮てもいいですし、個人的にはナスを煮たものがあるとうれしい、という感じですが、なにを用意するのも自由です。

作家の檀一雄は著書のなかで「何だっていいのである。ソーメンをすする時にも、さまざまな副菜を用意して、ソーメンのツユに浮かべたら、たのしくもあり、ゆたかな感じになり、夏バテを防げるということだ」と書いています。

たのしく、ゆたかになる。それが料理の本質です。オススメの薬味があればぜひコメントで教えてください。

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